中国人民大学と文化部(文化省)文化産業司はこのほど共同で、文化的商品やサービスを用いて精神的必要を満たす「文化消費」の状況を調査した調査をまとめた。中国文化報が報じた。
今回発表された「2013年中国文化消費指数」は、総合指数のほか、文化消費の環境、文化消費に対する意欲、能力、水準、満足度---などの指数別に各省・市をランク付けしている。総合指数でトップ10に入ったのは上から順に、上海市、北京市、天津市、広東省、江蘇省、山東省、山西省、浙江省、四川省、重慶市だった。トップだった上海の文化消費総合指数は86.0、2位の北京は84.5、3位の天津は80.5といずれも僅差だった。一方、文化消費に対する意欲や満足度のランキングは、総合指数のランキングと差が出る結果となった。うち、文化消費に対する意欲のランキングのトップ10には、中西部の重慶市、湖南省、江西省、四川省の4都市が入った。特筆すべきは、文化消費分野で重要な位置を占める都市であるはずの北京がトップ10から漏れたことだ。また、文化消費に対する満足度指数のランキングでも中西部の都市の勢いが顕著で、山西省がトップに入ったほか、広西チワン族自治区、貴州省、陝西省、甘粛省などがランクインした。
同調査では、中国の住民の文化消費の支出のうち、最も好まれている文化的商品は新聞・雑誌、ゲーム、文化器材、テレビ、デザイン、映画、図書、ラジオ、芸術品の収集、娯楽活動だった。新聞・雑誌やテレビ、図書など、伝統的な文化商品が依然として人気を集める一方で、ゲームやデザインなど現代的な文化商品も徐々に消費者に受け入れられ、大きく向上していることがわかる。中国国産と輸入品という観点から見ると、映画、アニメ、ゲーム、舞台芸術のうち、映画やアニメは海外のものが好まれる傾向が高く、海外の映画やアニメを好む人の数が国内産の同商品を好む人の数より10%多かった。一方、ゲームや舞台芸術は中国国産の方が輸入品よりも人気で、特に舞台芸術は、国内の舞台を好む人の数が国外の舞台を好む人の数より約20%も多かった。
「人民網日本語版」2013年11月29日