この穏やかならぬ5月を「中級車の波乱の月」と称しても、誰も異議を唱えないだろう。中国青年報が伝えた。
上海フォルクスワーゲン(VW)の新型シュコダ・オクタビアが5月18日より、11万9900-17万9000元(1元は約16.3円)の価格帯で珠海市で発売開始し、中級車市場の再編の幕を開いた。同日、一汽トヨタは新型カローラの予約販売価格(10万7800-15万7800元)を発表し、6月19日より発売開始されることになった。広汽トヨタは5月20日に、広州でのレビンの予約販売価格(10万7800-15万9800元)を発表した。長安マツダのアクセラは5月21日に発売開始し、これに先立ち12万-17万元の予約販売価格を発表していた。上海VWの新型ポロも、5月25日に発売される。
新車の発売が集中しているが、すでに市場に根ざしているラヴィーダ、サジター、ボーラ、ゴルフ、フォーカス、エクセラ、クルーズ、C4Lなどの車種も加わり、中級車市場の競争が熾烈を極めている。全国乗用車市場情報連席会の最新の統計データによると、4月は中級車市場の占める比率が高まり続け、狭義乗用車の6割のシェアを占めた。そのうち中級車の販売トップ10のうち、VWが6車種、ゼネラル・モーターズ(GM)が2車種となった。残りの2車種は、日産のシルフィとヒュンダイのエラントラだ。
フルモデルチェンジしたオクタビアは、ドイツ車にとって「鬼に金棒」となるのだろうか?新型カローラ、レビン、アクセラは日本車の復活を促すだろうか?日本車の市場シェアは近年低下を続けている。これには政治的な影響もあるが、製品ラインナップが乏しく、モデルチェンジが遅れているといった主因がある。中級車市場において、VWは約10車種、GMは約6車種を揃えており、日産やヒュンダイも高級・中級・低級市場で少なくとも3車種を揃えているが、トヨタはカローラとカローラEXのみに支えられていた。