麻薬探知犬のウィットが前に、指導員は後ろにいる。犬は荷物と荷物の間を素早く往来する。犬が黄色い荷物の前で突然脚を止めると、座って動かない。後ろにいた指導員がこの荷物を開けると、底にあったハンドバッグの中から48グラムのヘロインが出てきた。ここは首都空港の国際速達便管理センターの倉庫。探知犬が数十個の荷物の中から麻薬を見つけ出したのだ。
その間、わずか20秒。見学に来ていた28名の小学生から歓声が上がった。また9歳の麻薬探知犬、ユーリーもベルトコンベヤーの上に立っている。アラブ連合共和国から北京国際空港に到着したばかりの荷物群は、X線検査を通過してからユーリーの鼻を通過するだけで、順調に税関を抜けていった。