日本人画家の描いた「北京の風物詩」

日本人画家の描いた「北京の風物詩」。 私は数十年北京で暮らし、北京のことなら、ほとんど知っているつもりでいたが、なが年一市民として生活してきたせいか、感性がにぶってしまい、それほど感動するものがなくなっていることをこのスケッチを通して痛感した…

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発信時間: 2014-03-24 14:28:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

北京は今や、中国の特色のある世界的大都市へと変貌をとげつつある。かつて農村であった郊外区もビルまたビルの建設が続いている。三好さんがつかみ取った風物詩の一部はやがては「過去の思い出」となろう。これは近代化のためにどうしても通らざるを得ない道かも知れない。今でも、ごく少数の人は北京の城門、城壁を残しておくべきだった、と言っているが。その人たちの子供や孫はすでにマイカー族となって、SUVを乗り回しており、城門なんて交通渋滞のボトルネックとなるに違いない。

三好さんのスケッチは、日常の瑣事ですり減った私の感性をリフレッシュしてくれるとともに、やがて「過去の思い出」となる風物詩を北京っ子のためにスケッチとして残してくれたのだと思っている。このカレンダーは、日付を知るためでなく、スケッチ集として残しておきたい。というのはやがてわれわれはインテリジェントビルの谷間で暮らすことになるかもしれないからだ。風物詩らしきものは保護されなければ、「過去の思い出」となる以外にないからである。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年3月24日

 

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