3.解散のプロセス
上記のうち具体例として、特によく見受けられるパターンである解散事由?が発生した場合の清算のプロセスは、以下の通りとなります。
(1) 合弁会社の董事会(取締役会)が解散に関する決議を行う
(2) 審査認可機関から清算に関わる事前審査認可を受ける
(3) 審査認可機関の認可を受けてから15日以内に清算委員会を設置する
(4) 清算委員会を設置してから10日以内に、清算委員名簿を工商行政管理機関に届け出る
(5) 清算委員会を設置してから10日以内に、債権者に債権の申告を通知し、かつ60日以内に新聞で公告する
(6) 清算委員会が合弁会社の財産を整理し、資産負債表および財産リストを制定する
(7) 清算委員会が清算案を作成し、董事会(取締役会)に提出しその確認を受ける
(8) 合弁会社の財産から、A清算費用、B従業員の賃金、C税金、D債務をそれぞれ弁済する
(9) 清算委員会が清算報告書を作成し、董事会(取締役会)に提出しその確認を受ける
(10) 清算委員会が清算報告書を審査認可機関に提出し、その認可を受け、「批准証書」を抹消する
(11) 税関での登記抹消手続を行う
(12) 税務機関での登記抹消手続を行う
(13) 剰余金を合弁当事者に配分した上で、外貨登記抹消手続を行う
(14) 企業登記抹消手続を行う
4.留意点
実際に外商投資企業を清算する際に、審査認可機関への申請書をどのように書くべきか、清算案および清算報告書をどのようにまとめるべきか等、様々な実務の上での問題に遭遇します。特に、従業員との労働契約の円滑な解除方法、債権債務の処理の仕方、また税金の支払い方などは、少しハードルの高い難問とも言えるでしょう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月21日